2018.05.25

蛇の生殺し

今日もこんなブログにアクセスして下さり、誠にありがとうございます。

 

講演会のあと、ある保護者から質問を受けた。

 

「私は子どもが発達障害だと思う。言葉が遅れているだけでなく、集団の中の様子を見て思うところがある。

ところが、幼稚園や保健師に相談しても『もう少し様子を見ましょう。3歳児なんてみんな落ち着きがないのだから。個性の一つですよ』と言われる。

悶々としている…」

(※なぜ、保健師までそう言うのか?である)

 

■蛇の生殺し

この返答って”蛇の生殺し”だと思う。

 

残酷な言葉だと思う。


凄く悩んで、悩みぬいて勇気を奮って相談したのに「もっとずっと悩んでいなさい」と追い返された気持ちになる。

「癌かもしれないけれど、病院に来ないで」と言われているようなものだ。

 

そして、子どもの様子を見るたびに、モヤモヤする。

 

少なくとも母親は「診断を受けたい」と考えているのだから、何故、専門医を訪ねるように薦めないんだろうか?これで“白”だったら、それはそれでラッキーではないか。

 

また黒であった場合も一時的に落ち込むかもしれないが、やがて「これからどう育てればよいか、どう接すればよいか」一歩前進することも出来るのに…

 

そこで私は「子どもの発達障害を診てくれる医師のいる病院にダイレクトに行ってしまってはどうか。園や保健師を通す必要はない」と答えた。

 

■反対のケース

園が受診を薦めても断固として親が拒否するケース(こっちの方が実は多い)

「うちの子を障害児扱いして」と行政に訴える親もいるという。

そうなると園もビビってしまう。


■動き始めてからも時間がかかる

さて、受診しようと「予約を入れよう!」としても、専門医が元々少ないので半年~1年待ちなんてこともざら

 

息子が2歳だったころはもっと酷かった。有名な“横浜発達クリニック”に予約しようと電話をかけたら「初診は4年後です」と言われた。それでも予約枠を押さえた。

 

すると4年後に本当に電話がかかってきて「初診枠の順番が回ってきましたが、どうされますか?」と聞かれた。

 

息子はもう6歳になっていて、国立成育医療センターで診断済で、更に都立梅ヶ丘病院で療育も受けていたので断った。

(梅ヶ丘病院 今はもう閉院している)

(院長の市川先生と15年後に再開。本の監修もしてもらった)

子どもは日々大きくなっていく。どんどん年齢を重ねていく。

手をこまねいて「ああでもない、こうでもない」と考えるは止めて、病院の門をたたいてほしい。

早期に発見して、特性に合わせてサポートされることで、子どもは救われるのだから…

 

 

■まとめ

最後にある保護者からの話を載せます。

 

“幼稚園の担任の先生から、「〇〇(息子)君の行動や言葉で心配な面がありますので一度、専門医に診てもらったらどうですか?」と言われました。

 

奈落に落とされた感覚で、幼稚園帰りも自宅にいても、涙がずっと出ていました。普通なのに、ただこだわりが強いだけなのに。幼稚園の先生を恨みました。

 

ある時主人から、「先生は、優しいから、遠回りで〇〇(息子)の事を心配して言ってくれているんだ!一度受診しろ!」と言われ、目が覚め、近所の小児科に連れて行きました。

 

行った小児科で「ここでは診断はできないが、みるからに自閉症で間違いないでしょう」と言われ、その日からずっと、「自分に悪い遺伝があるんだ。母親、失格なんだ」と自らを責めていました。

 

その後、専門機関に行き自閉症と診断をもらい、「自分の育て方のせいでも、息子の努力不足でもないんだ」とある意味ホッとし、少しずつ光を見いだせて、楽しく過ごせています。

 

幼稚園の先生からの一言がなければ、早期発見ができず、どこかで孤立し、息子に悲しい思いをさせていたと思います。

 

幼稚園の先生も保育園の先生も伝える側は、勇気のいる素晴らしい行動で、尊敬しています。息子を救って頂き、感謝しかありません”

 

最後までお読みくださり、ありがとうございます。

また来週金曜日、寄ってくださいね~ 

Amazon購入サイト
www.amazon.co.jp/dp/4799105566

cover_subaru_ikuji2

 

カテゴリー:正直なつぶやき

コメント(9)

  1. たけのこさん より:

    受診までの道のりは大変かもしれないけど、実はその後の方が大変です。
    就学、就労、人間関係、マナー、将来不安とか。

    悪い指摘に、知らん顔してると、行ってくださいと、言われる場合もありますよ。幼稚園でも。
    うちは他害ありだったから。
    言葉の遅れがなかったから、最初はクラスで一番頭がいいかもと言われました。

  2. 立石美津子 より:

    たけのこさん

    園の先生がその子の人生とかかわるのはほんの数年。だからある意味、自分の前から居なくなった後のことが想像できないのかもしれませんね。

  3. ユーミン より:

    こんにちは。我が子は、役所に発達相談してましたが、心理カウンセラーの方に経過観察と言われ4歳まで発達の問題に気付かずきてました。
    他府県に引っ越して新しい園から指摘され児童相談員に病院にかかる様に言われ検査を受け診断がつきました。今思えば、子供が切り替えが出来ず帰れず困ってた時に経過観察と言ってた心理カウンセラーの方はタイマーなどを使って良く対応してくださっていたので発達の問題に気づいていたのでは?と思いました。
    5歳まじかと遅く発覚しましたが、リハビリ先では何故気づかなかったのか?と言われた事も。親として役所に相談してましたが、経過観察と言われれば良かったと安心してしまってました。しかし、就学前に発達の問題がハッキリして療育や就学先を考えてあげる事が出来良かったです。親としては頭を打たれ悩みましたが、子供にとっては適応にあった環境を準備する事が出来たので良かったと思いました。引っ越した先が、発達支援に力を入れてるとのことで、病院も良い所があったり、療育施設も40箇所もあるみたいです。役所の発達検査の厳しさも都道府県により違うと言うことを支援員の方に伺い知りました。

  4. 立石美津子 より:

    経過観察は安心してしまう言葉ですよね。
    でもはっきりして良かったですね。

  5. ハナ より:

    うちの場合は、スルーして、中学の不登校になったのがきっかけで発覚。もちろん、小さい頃から手がものすごくかかったので、躾が悪い、神経質と見られてました。今は成人となりましたが、やはり、療育受けてきてるお子さんは就職につながるし、中途半端な子は一筋縄ではいきません。振り返ると、私も蛇の生殺しみたいな環境で子育てしてきたんだなぁと実感しました。自分でもよく頑張ってきたと思います。

  6. 匿名 より:

    療育を受けていたからということもないと思います。あまり良くない療育もありますからね。

    皆、お母さん達はよく頑張っていると思います!

  7. 匿名 より:

    上記、匿名と出てしまいました。立石です

  8. ハナ より:

    今は、色んな事情から、主人の転勤先に引っ越して家族一緒に住んでます。最終的に、どこに拠点をおくのか様々な課題があります。早期発見出来てたら…と、悔しく思うこともありますが、前向きに生きていきたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

トークショー依頼はこちら
立石美津子オフィシャルブログ ちょっと聞いてよ

好評発売中!

1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ

立石美津子著 『1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ』

amazon.co.jp
1人でできる子になる 「テキトー母さん」流 子育てのコツ

立石美津子著 『1人でできる子になる 「テキトー母さん」流 子育てのコツ』

amazon.co.jp
立石流 子どもも親も幸せになる 発達障害の子の育て方

立石美津子著 『立石流 子どもも親も幸せになる 発達障害の子の育て方』

amazon.co.jp
心と頭がすくすく育つ読み聞かせ

立石美津子著 『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』

amazon.co.jp
「はずれ先生」にあたったとき読む本

立石美津子著 『「はずれ先生」にあたったとき読む本』

amazon.co.jp
きれいにかける ひらがな

立石美津子監修 『おうちレッスン・きれいにかける ひらがな』

amazon.co.jp
きれいにかける カタカナ

立石美津子監修 『おうちレッスン・きれいにかける カタカナ』

amazon.co.jp
「発達障害に生まれて

松永 正訓著 『発達障害に生まれて』

amazon.co.jp