2018.07.27
リンゴの皮むきをやらせる方法
今日もこんなブログにアクセスして下さり、誠にありがとうございます。
息子は“否定されること”に凄く敏感だ。
障害を受け入れてからは、他の子と比べたり、「普通の子が出来ることを、少しでも出来るように」とは育ててこなかった、つもりだが…
それでも「歯は磨いたの?」「手を洗ったの?」
こんな私からの問いかけも、「お母さんは僕がそれをしていないと最初から疑ってかかっている」と思うのか、逆切れする。(確かにこの言い方は性悪説!)
この間、洗顔のとき「あごに石鹸残っているよ」と注意しただけでブチ切れた。
しかも!
「お母さんは僕のこと重度障害者だと思ってんの!」なんて言葉まで飛び出した!
(過去ブログ 自分より出来ない子を見下している ↓)
■リンゴの皮むきの工夫
リンゴの皮むきをしているとき、ふと「親である私がいつまでも切ってやっている!将来グループホームに入るにしても、これくらいは一人で出来るようになっていないと困るだろう」思った。
そう思うと、居てもたってもいられなくなり…
しかし、ダメ出ししてブチ切れることを想像すると躊躇してしまい…
「ああでもない、こうでもない」と私の頭は忙しく回転し、次のような計画を立て、実行した。
■手順
①予告する
「〇月なったらリンゴの皮むきを練習しよう」と一ヶ月前から予告。学校生活最後の高等部3年生「だんだんと大人に近づいて来たから、練習しよう」と就労の実習にかこつけて課題を出す。
②1日目 ~7日目(最初の一週間)
二分の一に切る。
失敗しても何も言わず、ただ切れたことだけをオーバーに褒める。
翌日からは「昨日よりも上手い!」と褒めちぎる。
(大きすぎるリンゴや形がいびつなものは、うまく半分に切れなので買わない。種類も同じにする。)
③8日目~14日目(二週間目)
半分に切ったものを、更に半分に切る(四分の一にする)
半分のときと同様に「昨日よりも上手い!」と褒める。
④15日目~21日目(三週間目)
四分の一にした後、両端の芯を切り落とす
⑤22日目~30日目(四週間目)
芯を切り取る
⑥30日目~37日目(五週間目)
皮を剥く
こんなに分厚く切っても、実が薄くなってもダメ出ししないで「昨日よりも薄く切れたね」とだけ言う。
ポイントは!
1.決して否定しない
2.前の週やらせたことは必ず組み込み、「上手になったね」と褒める
3.連続して、毎日やらせる
■無事完了
こうして無事、リンゴを剥けるようになった。
昔、教員免許取得のため特別支援学校で実習したとき、シャツの5個のボタンをはめる練習を生徒にさせるとき、一週間ごとに課題を増やすやり方をしていた。
①1番下のボダンだけ自分で止める。(最上段は首元にあり、自分の目で確かめて止められないので難しいので最下段とする)
②1番下、2番目を自分で止める
③1番、2番、3番を自分で止める
④1番、2番、3番、4番を自分で止める
⑤5個全部自分でやる
これと同じだ!
リンゴをボーンと渡し「こうじゃなくちゃダメよ」の指導は“下手な教師がやるやり方”なのだ!
たががリンゴを切るのに一か月も要したが、これだけ時間をかけることで出来るようになった。
最初から完璧にやらせようとダメ出しし、親子喧嘩になることを避けることもできた。
良かった、良かった、計画成功~!
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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カテゴリー:正直なつぶやき
コメント(18)
リンゴは丸かじり出来るので切る練習は必要ないのでは。ボタンのないシャツを着ればいいし。それよりご子息が公衆の面前で奇声を上げたり走り回らないといった社会的な常識をもっと教えてあげて下さい。奇声をあげて走り回る障害者ってはっきり言って皆の迷惑です。
教えています。コメントとても不愉快です。
本人や周囲がどれだけ苦しく、どれだけ努力しているか想像できない人は、「努力ではどうにもならないことを蔑むのは差別である」っていうことも耳に入らないんだろうな・・・
障害者は迷惑❓差別!あなただって障害者になることもあるのに!優生思想の誰かさんと同じコメント
不快な気持ちにさせて申し訳ないです。ただ夏休みに子供を児童館で遊ばせていると放課後デイの障害児達がいつも決まった時間に来て幼児をたたいたり蹴ったり奇声をあげたりほんとに迷惑なんです。監督責任のあるヘルパーさんはいくら文句言っても見て見ぬふりだし。ぶっちゃけルールが守れない障害児は公共の場所に来ないで頂きたい。児童館に来るお母さん仲間で障害児の出入り禁止の書名を集めてます。
コメント下さる方へ
アドバイスはとてもありがたいです
すみませんが、心痛める言葉は、お辞め下さい。
私、や、障がいある子の、親、全ては、厳しい言葉を、すでに受けてきてます。
どうにか、本人の為にと、日々、本当に、努力しています。
どうぞ、御理解ください。
放課後ディの運営法人の責任者に連絡して現状を伝えたらどうでしょう。担当しているヘルパーの個人の意識の問題かもしれません(躾の基準は法人の基準というより、個人の基準で甘くなることもありますから)
「来ないように」の署名を集めても今は「障害者差別解消法・合理的配慮」の法律がありますから、もし公共の場である公民館が出入り禁止にしたら、公民館が罰せられることになります。
「出入り禁止」の署名を集めるのは賢明ではなく、障害者VS健常者の溝を深め、問題になってしまいますよ
ばあば様
今日もお寄り下さり、有難うございました!
立石先生、こんにちは。
今日も訪問させていただきました。
りんごの皮むき、すごい!できるようになるんですね。
客観的に見ますと、コメントをされた方の近隣放課後デイの管理体制に問題があるのではないでしょうか。
障害者であっても幼児に手を出すことは許されることではありません。
お住いの自治体経由で放課後デイの管理責任者に注意をしてもらうのがいいかと思います。
また、放課後デイのお子さん達への不満や愚痴によって立石先生のブログが荒らされてしまうのは、読書としてはとても不愉快です。
ぽこ様
最初、息子のことを知っている人が書き込んだと思ってしまいました。「林檎の皮むきやってる場合じゃないんだよ」の個人批判かと思いました。
管理体制が問題ですね。ただ他害のある子を外出させるときヘルパーさんは大変です。
本当にその方の児童館で暴力をふるう子がいるのかも正確にしるすべがないですよね
皆の迷惑って、あなたの迷惑でしょw
不発のことを想定してその場に留まっていない方が私は良いと思います。
配慮してくれない周り、差別する人は、たとえカミングアウトしなくたって、きっと「みんなと違う子、出来ない子」をバカにすると思います。
心かき乱されるのは母。でも子どもはかき乱されないと思います。周りの理解を得て、毎日が過ごしやすくなると思いますよ~
話変わってすみません。カミングアウトですが、結果、理解をもらって円満になる場合はベストです。が、そうではない、不発の時もありますよね、、、心をかき乱される事になったり。みんなみんなが常識を持った方ばかりではない様です。意外と、こういう時に発覚となったり。母親は、いろんな試練にあって強くなっていく、いや、なっていかねばならないのですね。悩んで悩んで、また、明日を迎える。
そうですね。ぶれてるのは私で、子供の方は結果的には環境が整いつつあります。色んな人がいて、理解者もいれば、理解してそうで余計な事を言う人もいます。そういう時はテキトーに流していこうと思います。先生のブログとても参考になります。アドバイスありがとうございました。
「皆の迷惑って、あなたの迷惑でしょw」
このコメントしているのが、
障がい者当事者もしくは障がい者の親だとしたら
そんな考え方してるなら
障がい者を理解してもらえなくて当然だと思う。
障がい者は迷惑をかけることがある
当然、障がいがない人も迷惑をかけることがある
それを不快だと思う人がいるなら
迷惑をかけない(もしくは理解を得られる)ようにしていかなければいけないと思います。
りんごの皮むきができるようになったことがよかったと感じました。できる人からできるのは当たり前という態度で教えられたら誰でも嫌ですが、立石さんのやり方ですと反発なく結果もよく平和ですね。ありがとうございます(^^)
平和に習得させました(^○^)否定すると切れるので、慎重に行っています(^○^)