2013.03.01

息子のアレルギー

息子には重度の食物アレルギーがある。数か月に一度は誤食によるアナフィラキシーを起こし救命救急センターに連れて行く。最近はピーナッツバターの成分が入ったルーで作られたカレーライスを食べてショックを起こした。コクを出すためにルーにナッツが使われていることはよくある。エピペン注射も持ち歩いている(写真)

 

 

つい先日、牛乳アレルギーがある女児が粉チーズ入りのチジミを食べて死亡した事故は記憶に新しいところだ。(以前のブログにアップ済)

 

 

アナフィラキシーとは、アレルギー反応の中でも呼吸困難や血圧低下などの全身的な反応のうち、生死に関わる重篤な症状を伴うものを差す。食物アレルギーの子どもを持つ親の会主催のピクニックに参加したことがある。息子にパンを食べさせていたら「うちの子は小麦アレルギーがあるのでパンを近くで食べないでもらえますか。粉が呼吸器に入ると死んでしまうんで」とその子のお母さんから言われたこともある。

 

 

今は食物アレルギーの子どものために色々な商品が売られている。小麦アレルギーの人のための米粉で作られたパン、牛乳・卵を使わないアイスクリームやケーキ。卵を使わない卵ボーロなどなど。

 

 

しかし、こういう商品もいい面と悪い面があるよう思う。卵アレルギーの息子が2歳の時、卵を使っていない卵ボーロをおやつに与えたことがある。すると、卵ボーロを食べてもいいお菓子と本人が勘違いして、本当の卵入りの卵ボーロを食べ呼吸困難・意識低下に陥り救急搬送されてしまった。

 

 

こんな苦い経験から紛らわしいことは止めよう!子ども自身に自分の体質を知らしめるる育て方をしようと方向転換した。

 

 

デパ地下を歩けば、息子の手に“ちくわが!「すみません。食物アレルギーがあるので食べられないんです!」と申し訳なさそうに言ってまわる私。世間の理解はなく、試食品を配るおばさんが「僕、これ美味しいから食べて~」と子どもに試食品をどんどん与える。

 

 

(話はそれるが某スーパーの中のパンコーナーで試食のチーズパンを食べているおばさんがいた。目を離した隙に息子がそこにいた。見ると、お客さんのおばさんから、一かけもらっている、ダッシュで私は駆け寄り叫んだ。「牛乳アレルギーがあるのでチーズが食べられないんです!」と。見上げると、そのおばさんは、あの大女優の「●●●●●」だった。私は奪い取ったチーズパンを片手に舞い上がってしまった!)

 

 

子どもの集まりに参加すればママ友が大皿にどさっとクッキーを出し、カルピスを無神経に配る、周りの理解を求めることは遠い道のりだと思い知らされた。「勝手に餌を与えないでください」とでも札を下げておこうと考え「アレルギーあり。卵・牛乳・ナッツ」と実際、札を付けさせた。

 

 

でも結論は、周りに支えられることを期待するのではなくまず、紛らわしい代替品を与えないだけでなく自分の身は自分で守り、きっぱり断ることを教えることに行きついた。

 

 

人間には頭が良かったり悪かったり、走るのが早い、遅いなどの能力の違い、可愛い、そうでもないなど姿形の違いがある。何でも食べられる子ども食べられない子ども、体質の違いもある。これは人として受け入れなくてはならないご先祖様から頂いた宿命だ。この体質を抱えて人生を送らなくてはならない。何故なら、親亡き後も自分の身を自分で管理しなくてはならないのだから・・・

 

 

子どもが小さいうちは「勝手に食べてはいけません!すべてお母さんに必ず食べていいかどうかを聞きなさい!」年長くらいになったら「自分で裏を見て成分を確認しなさい。書いていなければ店長さんに聞きなさい!」小学生になったら「乳化材は“乳”の漢字が使われているが、柔らかくする添加物で牛乳たんぱくで作られていないからOK」「塩化リゾチウム系の風邪薬はカゼイン(牛乳)が成分に含まれているから服用してはならない」などなど、子どもの成長に合わせて教えていかなくてはならない。

 

 

図鑑に書かれているショートケーキやアイスクリームを食べる真似をしている我が子を見ると可哀そうになってしまい、ついつい、卵・牛乳を使わないケーキを与えたくなる誘惑にかられることも度々あった。でも、生まれてから一度も食べたことないから、美味しさも知らないからいいか!と考えた。

 

 

最近、新たにラテックスアレルギー(ゴムアレルギー)も発症し、ゴム風船・輪ゴム・ゴーグルが使えなくなった。写真は買い換えたシリコン製のゴーグルだ。これも宿命!友人が子どもが頭に手術を受ける時、ラッテクスアレルギーであることを認識しておらず、手術中、医師のゴム手袋が直接、血管に触れることになり呼吸が止まり救命処置をした話をつい最近聞いた。物は考えよう将来、手術をする事態になってからわかるのではなく、前もってわかって良かったと思うようにした。

 

 

人には様々な考え方がある。だから、これらはあくまでも私見である。

 

 

給食を食べられない子どものために毎日の給食メニューを見て見た目が全く同じ代替品を持ちこんでいる凄いお母さんもいる。ハンバーグなら卵・牛乳を使わないハンバーグ、コロッケならパン粉に似せたパン粉もどきをまぶして揚げたコロッケなどお母さんは午前中、これにかかりっきりだ。子ども皆と違うと苛めに合わないか心配だからそうしているお母さんもいる。でも、近視の子どもが眼鏡をかけるとの同じでそんな理由でいじめが起こるようなクラス作りを担任の先生がしないで欲しいと声を大にして言いたい!

 

 

私にはそんな手間暇かけている時間がないのも理由だが、友達と全く違うメニューを持たせている。体質が違うのだから違う昼食とわからせたいのだ。

 

 

少しやりすぎかもしれないが、私は写真のようにわざと食べられないソフトクリームを息子の前でちらつかせながら「あんたは食べては駄目だよ」と見せびらかしたり(写真は祖父)、遠足でも皆がソフトクリームでも一人だけジュースを与えられている。(写真)ここまでやるかって感じだか、この面では私はスパルタ式教育なんだ!

 

 

息子は自閉症と食物アレルギーの二重苦を持って誕生した。0歳の頃は母乳に入るアレルゲンを除去するため私まで食事制限され、粉ミルクは牛乳から作られているのでこれも与えられず、気が狂いそうに精神的に大変だった。パニック、多動にも頭を悩まされた。「もう、育てられない!ちっとも可愛いと思えない!」とアトピーで汚い皮膚の子どもを抱いて病院の待合室で大泣きし、看護婦さんに慰められたこともあった。でも今は体質・障害による問題行動も多少ましになり、今はこうやって仕事に専念できている。道は開けるのだ。

 

 

最後に!何のアレルギーもない子どもを持っているお母さん、少々、問題があっても幸せと思ってほしい。そして、食物アレルギーの子どもは命をかけて食事をしていることを知ってほしい。

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カテゴリー:正直なつぶやき

コメント(3)

  1. T.Matsumoto より:

    本当に、当たり前になんでも食べることが出来ること、感謝しないといけませんね。命をかけて食事する。。響きます。

  2. admin より:

    松本様、本当にそうなんです~
    学校や学童クラブからの着信履歴があるとかなりドキドキしてしまいます・・

  3. ロンロン より:

    本当ですね・・私の子供も年に一回は学校で何らかの症状が出て電話がかかってくるので学校からの着信はドキドキします。ショック症状になるかどうかは直前の話したりできる状態では学校の先生も頭では分かっていても早めの対処ができないこともありますよね。
    一度は顔がはれているという知らせにたまたま家にいて学校についたら「9時になれば病院が開きますから・・」とのことでしたが、子供の顔を見てすぐに救急車を呼びました。

    食べられないことを本人がわかっていてもどうしても食べたくなってしまい学童でもらったチョコレートを食べてしまい全身じんましんが出てもう食べないと誓ったそうです。
    「かわいそうだね」という言葉にむきになってムカッと来た日々もありましたが、体質を本人がよくわかり私はこういう体質なのだと理解できたらよいとしつけてきました。

    立石先生も会社の経営という、大きなお仕事をなさっていて命がけの食事をとる子を育てるというまた大きなお仕事をされている、そのことを私も胸においてまた頑張ります。

トークショー依頼はこちら
立石美津子オフィシャルブログ ちょっと聞いてよ

好評発売中!

1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ

立石美津子著 『1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ』

amazon.co.jp
1人でできる子になる 「テキトー母さん」流 子育てのコツ

立石美津子著 『1人でできる子になる 「テキトー母さん」流 子育てのコツ』

amazon.co.jp
立石流 子どもも親も幸せになる 発達障害の子の育て方

立石美津子著 『立石流 子どもも親も幸せになる 発達障害の子の育て方』

amazon.co.jp
心と頭がすくすく育つ読み聞かせ

立石美津子著 『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』

amazon.co.jp
「はずれ先生」にあたったとき読む本

立石美津子著 『「はずれ先生」にあたったとき読む本』

amazon.co.jp
きれいにかける ひらがな

立石美津子監修 『おうちレッスン・きれいにかける ひらがな』

amazon.co.jp
きれいにかける カタカナ

立石美津子監修 『おうちレッスン・きれいにかける カタカナ』

amazon.co.jp
「発達障害に生まれて

松永 正訓著 『発達障害に生まれて』

amazon.co.jp