2013.03.19
6年間ランドセルを買ってやらなかった
もうすぐ、息子は小学校卒業だ。とうとう最初から最後まで学校でただ一人ランドセルを持っていなかった。
息子は知的障害のある自閉症。だから2年生までは特別支援学校(旧 養護学校)に通わせていた。「どうせ、勉強しないんだし、教科書もないんだからランドセルなんて必要ない!」「ランドセルってそれだけで重い!毎日の通学にしんどいだろう・・・」という親の身勝手な思い、合理的な考えからランドセルを入学時に買い与えなかったのが始まりである。
3年生から地元の公立の学校内にある知的障害児のクラス“特別支援学級(旧 特殊学級)”に転入しても、もちろん教科書はないので、そのまま過ごした。(特別支援学校・特別支援学級には教科書はない。変わりに学校と担任で絵本・図鑑などを教科書として決めることになっている)
体操着もランドセルと同様にした。確か「できれば学校指定のものを」との記載だったので「と言うことは・・・学校指定のものでなくてもよいのでは?」というこれまた身勝手な解読をして、6年間、近所のデスカウントショップで買った。理由は学校指定だと3000円もするただのTシャツ風の体育着がデスカウントショップでは980円だったからだ。でも、ほとんどの保護者は「できれば・・・」という表現を「必ず指定のものを」という捉え方をしていた。それに気が付いたのが3年生の時、運動会を見に行った時だった。無地のスーパーで買った体育着を着ていたのが息子一人だけだったからだ。
上履きもテキトーにその辺の靴屋で買って履かせていた。足なんてどんどん大きくなるし、靴も汚れるので指定店に行くのが面倒臭かったから、ただそれだけの単純な理由
けれども中学になるとちょっと締め付けが厳しくなる模様。「絶対に学校指定のものを」とプリントに書いてあった。
そこで!皆さん、ちょっと聞いて下さい!ここまで強制的に指定するのに、なんと不親切に“上履きは○○駅前の○○靴店で!”“体操着は○○店で!”と店を指定されている!靴屋に行ってみると薄汚いいつ潰れてしまうかわからない古めかしい靴屋。「定休日はいつですか?」と聞いても、気ままに開け閉めするくせに「いつでも空いてるよ~」の無愛想な覇気のない返答。
息子は一人で買い物なんて出来ないし「働く障害児の親の身にならんかい!仕事を抜け出して行く身にもならんかい!シングル家庭の状況を考えんかい!」と学校に吠えたい!この間、説明会の時、モンスター振りを発揮して「3年間、○○駅まで上履きを買いに行かなくてはならないんですかあ?購買部とか学校内にないんですかあ?」と嫌みったらしく質問してしまった。
「500名もいる中学になんで購買部がないんだ!」「完全にお役所仕事!上から目線!」これから足が大きくなる度にただの上履きを電車を乗り継いで行かなくてはならないなんて相当な不親切!
さて、話は元に戻るが、私が面倒臭がり屋というのが学校指定のものを買わなかった主な理由ではない。人と揃える気が元々私にはないからだ。「人からどう自分が見られているか」を気にすることが私には、ほぼ生まれつき皆無なので「皆と同じでないと不安」「人の眼」という基準がない。だから、こんなブログも公開できるのかもしれない。人目よりも利便性・合理性が優先なのだ。
更にラッキーだったのが障害が自閉症ということだ。他者との関わりが持てない社会性、コミュニケーションの障害。よって他人に関心がなく他人の眼も気にしないので、本人も特に皆と同じものを欲しがることもなかった。親子ともその点は一致している。私も少しその傾向が入っているのかもしれない~
ランドセルも体操着も上履きもとうとう一人だけ違うものを持って過ごした小学校6年間をもうすぐ終える息子であった。
カテゴリー:正直なつぶやき
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