2013.04.26

いつかお別れする日のために

「子育ての目的って何ですか?」なんて抽象論があまり好きではない私がこれを考えてみた。子育ての目的って「自立」だと思う。でも、これも漠然としている。究極「いつかお別れする日のために子育てしている」のではないだろうか。人は生まれた瞬間から死に向かってカウントダウンが始まっているように、子育ても同じ。お別れするためにしているのだ。それなのに目先のことだけに囚われ、危ない目に合わないようにと先回り先回りして過保護・過干渉に育てている親が何と多いことかと思う(それは私の著書“小学校に入る前に親がやってはならない115のこと”中経出版で散々書いた)

 

 

今日はうちのケースを少し書いてみようと思う。こういうレアケースは絶対に本としては購買人数が限られ部数が出ない危険があるいので出版社は取り上げてはくれない。出版社にとってヒット作を出せないことがダイレクトに会社が大きく傾く原因になる。初版で終わってしまう本を出し続けることにより利益は少なくなり、そこで働いている社員・家族を路頭に迷わせるリスクがあるからだ。但し、著者が有名人であったり、どこやら大学のなんちゃら教授などその筋の専門家の場合は著者名だけで売れる。でも私はただのおばさんである。聞くところによると一冊の本を出すのに800万円くらいはかかるそうだ。だからどの出版社も「自費出版」の部署を設けていて著者自身に800万円くらい出させて出版させるやり方を提案しその希望者探しに営業に回っている。私など自費出版ではなく、一円も出さない出版社負担だから本のタイトル、内容構成まで全て出版社に決定権がある。これは当たり前のことだ。

 

 

話が脱線してしまった。

ということで本には書けないレアケースの話。息子は知的遅れのある自閉症。特別支援学級に通っているが小学校時代、学校が教える内容に対して甚だ疑問に思う部分があった。障害があるということは健常児とは異なる脳の構造。それなのに実年齢は4年生だけれども遅れがあるからと2年生の内容を例えば「リットル・デシリットルなどのかさの単元」「長さの単元、小さなB5のプリントに校庭のトラックの絵が描いてあって“これは5メートルです”と線が書いてあり“これは何mですか”と問う問題」をやらされていた。目の前のものが何センチかさえわかっていない子どもにこの問題。特別支援学級内で少しエリートの出来る子どもでも10㎝と平気で答えているのに(怒!)遠足でサトイモ掘りをしたからと「量り」を準備し「このサトイモは4.3キロですね」なんて自分の体重や1キロや1㎝など単位自体わかっていない生徒に算数にこじつけて指導したりする。体験も大事だがハードルが高すぎることをわかっていない先生だ。「一人で買い物が出来るようにお金の単位を教える」「時刻を見て行動出来るために時計を教える」などが先ではないだろうかと私は思う。

 

 

障害児の親の中には「健常児に出来るだけ近づける」というあほな目標設定をして「うちの子は6年生だけれど知的遅れがあるから3年生の算数を指導してほしい」という平気で要求する親がいる。「機械的に学年を下げればいいってもんじゃあないんだあ!(怒)」と私は吠えたい。

 

 

就学猶予という制度がある。教育委員会が学齢期に達した子の保護者に対し、その子を学校に就学させる義務を猶予または免除することである。日本では学校教育法18条がこれを定めている。これを利用して自分の子どもが知的遅れがあるからと幼稚園年長を2年間やり、小学校入学を遅らせるあほ親もいる。その1年で子どもが健常児になるとでも勘違いしているのかと思う。1年遅らせても何の解決にもならない。自閉症は胎児の頃から自閉症でお爺さんになっても自閉症なのだ。土に帰っても自閉症なのだ。子どもの脳のチャンネル、モードに切り替えて適切な課題を与えて行く方が成長の近道であることを全くもってわかっていない人があまりにも多い!悲しいかな親ばかりでなく学校の先生にもそう考えて機械的に下の学年でやることをそのまま与えている考えの浅い先生がいる。

 

 

子育ての目的はいつかお別れする日のための自立。公園の砂場でおもちゃの取り合いになった時、ママ友との関係を優先させて直ぐに「お友達の勝手にとっちゃ駄目でしょ!」「いじわるしないで貸してやりなさい!」と介入するのではなく、ちっとばかり喧嘩させて折り合いを付けるコミュニケーション術を身につけさせてほしい。レアケースの障害の子の例で書いたが健常児も同じ。お母さん達、目先のことに振り回されずしっか地に足を付けて将来を見据えて子育てしてほしい。

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カテゴリー:正直なつぶやき

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