2013.05.21

私が捨てた女

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今日は本でカットされてしまったことをブログに書きたいと思う。

 

最初に私の処女作「小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと 中経出版」でカットされなかった内容の抜粋

 

本の内容

「優しい思いやりのある子になってほしい」と言いながら電車にワーっと家族で乗り込んできて、子どもに「ほら!たかし! あそこが空いているから座っちゃいなさい!」と叫んでいるお母さん、「約束は守る子になってほしい」と言いながら保護者会に遅刻し、さらに欠席の連絡を入れない人、「元気な子になってほしい」と言いながら夜更かしをさせている人、「健康な子に育ってほしい」と言いながら添加物てんこ盛りの毒々しい菓子を与え、ひじき・切干大根が入っていないような弁当を持たせる人、立派な理想を掲げているだけで、自ら実行できていない人がいる。「思いやりのある子どもになってほしい」こんなことは言葉で言い聞かせても、旗を揚げても身に付かない。実際の生活を通して心は育っていくからだ。

 

 

よく「外遊びをよくさせていると思いやりのある子どもに育つ」「知識を詰め込むような幼児教育をすると優しい心が育たない」という人がいる。幼稚園でも「うちの園の子どもは泥遊びをたくさんしているから小学校に行ってから伸びている」と言う園長先生。いったい何の根拠があって言っているんだろう。外遊びをしたことで思いやりが育つ訳ではない。外遊びをわんさかしていても意地の悪い子もいるし優しい子どももいる。文字や算数を教えて意地の悪い子どもになる子もいれば、優しい子になる子もいる。因果関係はなく意味のない議論に感じる。

 

 

さて、以降はカットされてしまった箇所

今から35年も前のこと。まだ15歳だった私は御殿場にある神山復生病院(こうやまふくせいびょういん)というハンセン病、昔で言う“らい病”の人が生活している施設を月1回訪問していた。ここは遠藤周作の小説”私が捨てた女”の舞台になった病院である。

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日本現存する最古のハンセン病療養所である。フランスの神父・テストウィドにより設立された。現在は一般外来、病棟、ホスピス病棟を備えている。聖書にもキリストが、らい病人と関わる場面がたくさん出てくる。おそらく学校の方針で「地位、病気、障害で人を差別しない」というキリスト教の教えの一貫として学校は希望者を募って行われていたのだと思う。

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ハンセン病の人は完治していてもその病気の後遺症で顔面が崩れていたりする。顔の中央に2つの穴が空いているだけの鼻、目が見えなかったり、指が10本全てなかったり、腕足がなかったり、顔面が全部崩れている人もいた。最初に会った時は子ども心に怖かった。でも何度も訪問するうちに、そんな気持ちは全く起こらなくなった。“思いやり優しい気持ちが芽生えた”とうより“違和感を感じなくなった、慣れた”という気持ちが正直なこところだった。訪問して何をするかというと、それぞれの人が暮らしている個室へ行き1時間ほど、たわいのないお喋りをしてくるだけだ。

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その中に「レゴおじさん」という人がいた。この人は盲目で手足の指も全部ないのだが、部屋中レゴで覆われていて素晴らしい作品がたくさん置いてあった。当時レゴが好きだった私は大感激した。その風貌のため世間からの患者家族への偏見のため帰る家もなく、そこで生涯過ごすという話だった。私の母でさえ最初は「うつらないの、大丈夫なの・・・」とかなり訪問に関して心配していた。それくらい誤解、偏見が未だにあるのだ。

 

 

12歳から私は寄宿舎生活をしていたが、この訪問が学校が休日の週末に行われていたため家に帰らず訪問していた。それくらい得るものが大きかった。ここまでの経験は出来なくともこういう実践的な教育はとても大切なことだと思う。

 

 

さて“具体屋立石”で通している私。「綺麗ごとが好きではない」と言ったら恰好つけているように思われてしまうので一言断っておくが、綺麗ごとは好きである。しかし、上滑りの“みんな仲良く”“思いやりと優しい心”と言うことがあまり好きではない。特に子どもの教育をしていく上で抽象論では駄目だと思っている。“思いやり・優しい心”と言うより「人の顔や体つきのことを悪く言わない」など具体的に言わなくてはわからないからだ。躾だって「これこれこういう理由だから挨拶しなくてはいけない・・こうしなくてはいけない」のような理論、理屈ではなく、形から入ればいいと思っている。そうすれば心は後でついてくる。反発されそうだが小さいうちは“犬や猫の躾”と同じだと私は思っている。

 

 

こういうことを書くと又批判されてしまうかもしれない、アマゾンのレビューにも私の著書を読んだ読者から「人格者ではい捻くれた人!酷い人!」と書かれていた。しかし、それが私の考えだから正直に今日は書いてみた。

 

又、色々言われて落ち込んだり涙したりするんだろうな・・修行がまだまだ足りない私である。

 

カテゴリー:正直なつぶやき

  1. chammi より:

    「私が棄てた女」

    私も何度と繰り返し読んだ本で私の生き方に非常に影響を及ぼした本です。
    今でも何かに迷いがあると、この本を取り出してしまう。
    って話はどうでもいいですが・・。

    先生~、自分の考えを文章で現すって難しいですね・・
    文字って書いた通りにしか載らないし、その文字に込めた思い、考えや感情は読み手によっていくらでもとり方が変わっていってしまう~。

    とくに先生の考えは文字にすると毒気が強くて、真意は伝わり難いです~
    私はわかりますけど・・^^
    本当の優しさ思いやりって言葉ではなく、その人の生き様だと思う~
    子どもの教育も親の生き様が教育なんだと思ってます。

    それだけに自分が子どもの手本にならないと。。
    日々精進
    理論や理屈は後になって分かってきます。同感!!

    ここは先生のブログだから本音が聞けないとつまらない
    私も本音を言わずに綺麗ごと、その場をやり過ごす為に
    上辺だけの会話をする人は信頼できない人と思ってしまいます~^_^;
    だからついつい、本音を言って失敗することたびたび…

    落ち込んだり、涙したりして
    また振り返り進んで行くしかないですね
    最近・・ ほんとにそう思います。

    • admin より:

      チャーミーさん~!今後のブログにまた載せようと思うのですが、この間、ラジオに出たら「立石さんって怖い人を想像していたんですが、会うと可愛くて優しそうですね」と言われました!凄い褒め言葉!それだけ文章って誤解されてしまいますよね。でも、そのギャップが又面白い!その路線で売り出していきたいと思っています!

  2. Sayaka Ozaki より:

    特に子どもの教育をしていく上で抽象論では駄目だと思っている。“思いやり・優しい心”と言うより「人の顔や体つきのことを悪く言わない」など具体的に言わなくてはわからないからだ

    まったく同感です。何が思いやりなのか、思いやるということはどういうことなのか、きちんと伝えていくべきだと思います。

     息子が四年生のとき学校で、ある女の子が悪口を言われてクラスで問題になったとき
    担任の先生は生徒の前で 
     〇〇さんが自殺したらどうするの?
     〇〇さんの親に責任とれるの?
    と叱って、息子がその先生の言葉に疑問を抱いて帰ってきました

    なんで悪口を言ってはいけないのか
    なんでいじめはいけないのか
    思いやりを持つということを息子と話あったわけでありました・・・・

  3. admin より:

    さやかさん。コメント有難うございます。先生の資質ない方ですね。「自殺」「責任」いきなり4年生の子どもにはハードル高すぎますよね。これも抽象論だったら自殺しないマックスの苛めならいいのではというようにも聞こえてしまいます。人生経験の少ない子ども達にはより具体的に話、実体験させる必要がありますね!ありがとうございました。立石美津子

  4. bear より:

    はじめまして、bearです。いつもブログ読ませていただいています。コメントするのは、勇気が・・・と思っていました。ブログでは、いつも毅然としてぶれのない、立石先生のルーツがよくわかりました。
     私は、同年代です。看護婦さんの友達も、興味があったのでブログを読んだといっていました。ブログで、時々ドキッとしたりしている、まだまだな私です。

    • admin より:

      ベアーさん。私のルーツ何だか恥ずかしいです・・・まだ公表していない波乱万丈が20代の頃あったのですが、人生後半の51歳、そろそろ時効なので私が掛かった心の病についてもいつかブログで触れようかよ思っています。完璧主義子育てが将来及ぼす悪影響としてこの間、某幼稚園で講演会で話したら終了後、あるお母様が涙して「自分もパニック障害で苦しんでいるので心にジンと来ました」と言ってこられました。子育てって絶対に目先を見ていては失敗すると思います。又、ブログで伝えていきます。コメント有難うございます!お友達にも是非紹介してくださいね

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