2013.06.04

ダイヤログ・インザ・ダーク

5月30日、私はダイヤログ・インザ・ダークという外苑前にある視覚障害者の疑似体験が出来る施設に行った。(www.dialoginthedark.com/)ここまで聞くと「さすが、立石先生、やはり障害児を持つ母親だから余暇を利用してまで、そういった場所に足を運ぶ美しい心があるのだ!」と尊敬されそうだが実はそうではない。面白そうなアミューズメントパーク、単純なそんな理由で行った。憧れの大好きな芸能人、小さな会社のブランド戦略のスターブランド社の村尾隆介さんが誘ってくれて、彼と暗い中に入れるという不純な動機もあった。

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さてダイヤログ・インザ・ダークのコンセプトはこんな感じである。“ダイアログ・イン・ザ・ダークとは日常生活のさまざまな内容をまっくらな空間で聴覚や触覚や視覚以外の感覚を使って体験するエンターテイメント形式のワークショップ。完全に光が遮断された真っ暗闇のなかに入る。視覚障害者のアテンドスタッフのサポートのもと、暗闇の世界を探検し、音、匂い、味、温度、感触を真っ暗闇の中で体験してみる。小川のせせらぎを聞いたり、森の中を歩いたり、バーでドリンクを飲んだり、通常1時間半のツアーになる。視覚が使えないことで、視覚以外の五感が研ぎ澄まされるのを感じる。また、外見や肩書きにとらわれない、ヒューマンであたたコミュニケーションの可能性を見出せるプログラムになっている。お互いの体験・感じていることを交換して、人と人との新しい関係も構築することが出来ることが特徴である。障害者雇用も目的”

 

案内役の人も視覚障害者。”エバやん”というニックネーム。ディズニーランドのクルーのようにアップテンポで楽しく案内してくれる。まさにエンターテナーで恰好がいい。そのデザインテイシャツもこんな感じ、売られているグッズもおしゃれ、福祉福祉していない。集合写真の真ん中が案内役クルー、ユニフォームもお洒落。

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すると不思議な感覚に自分がなってきた。視覚障害者と健常者の垣根がなくなっている感覚だ。デズニィーランドのスタッフに話しかけるように「あっ、○○さんのお腹だ。さすが視覚障害者、暗闇の中ではエキスパート!エバやん頼れる~このお腹!素敵!」なんて失礼なことを叫んでしまう。

 

生まれつき手足がない「五体不満足」の著者の乙武君に小学生が「何で手と足がないの?」といつも疑問に思ったことをズバリ聞いていた。

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それは乙武君がファッショナブルな眼鏡をいつもかけて手足がないことを忘れさせるほど恰好よくきめているからだ。

 

だから、私も疑問に思ったことを「どうして目が見えなくなったのですか」とずばり聞いた。生まれつきなのか、その後の事故や病気によってなのか急に知りたくなったからだ。

 

3歳で風邪を引いて小児科から処方された薬による副作用の“スティーブンス・ジョンソン症候群”となり視力を失ったという話だった。続けて「だったら今、頭の中の映像は3歳まで見た記憶なのですね」と私は更に聞いた。「救急車は絵本で見たか実際見たかわからないが記憶にあります」と○○さんは答えた。「お母さんの顔を覚えていますか」とまで聞けなかったが、私の口からどんどんそんな質問が出た。それは垣根がない感覚がその空間から作られているから自然とこんな言葉がどんどん出てしまった。でも、それこそが目指すところであると思う。

 

福祉系だからと化粧もしないで、三編みのナチュラル系というか自然派というか少し小汚い系な格好で働かれると益々、健常者はその距離感を感じてしまう。私が障害児の母でありながら足にペデュア、ミュールで闊歩していたら障害者仲間から白い目で「子どもが障害児なのにそんなオシャレにかまけている駄目母」と見られた経験も実際ある。

 

障害者が作ったクッキー、パン、茶碗などがある。いかにも「障害者が作りました」という感じである。でも「寄付のつもりで買わなくてはならない」という気持ちで健常者は買っているのではないだろうか。でも、そのパッケージもデザインでおしゃれで、たまたま障害者が作ったもの。その方が絶対に広まる。ブランド化だ。それを知らせたくて村尾隆介さんは私を誘ったのだ。

 

葬儀屋が茶髪やネイルをして仕事をしない。美容師が化粧をし茶髪でネイルというようにその仕事にリンクしていなければならないスタイルがある。しかし、障害者だから福祉福祉していなければならないというリンクの方法は私は間違いだと思う。その名前もひらがなの純和風系の「だいあろぐ・いんざ・だーく」ではなく「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」何もかもオシャレな空間であった。

(追記)小学校の遠足もバカの一つ覚えのように毎回”上野動物園”や”葛西臨海公園”でなくダイアログ・イン・ザ・ダークを遠足の行き先に選んだらどうだろうか?

 

カテゴリー:正直なつぶやき

  1. admin より:

    すみません・・・英語苦手で・・・でもコメントありがとうございます。日本語で書いて頂けると嬉しいです~

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