2013.12.27
期待するから裏切られる
“夢を思い描けば実現する”“こうなりたいと願えばプラスのエネルギーが働き、そうなる”とよく耳にする。これって本当なんだろうか?
例えば不妊治療、私も約2年間トライしていたが生理が来るたびに奈落の底へ突き落され立ち直ることがなかなか出来なかった。だから治療を初めて半年くらい経つ頃からか、もう落ち込むのが嫌だと思い、毎月、生殖医療を施してもらっても「もう、そろそろ毎月のものがやってくるだろう」とわざと失敗を思い描くようになった。それでも2~3日来るべきものが来ないと「ひょっとして着床成功!妊娠!」と微かな期待をしてしまい、その後、残酷に生理が来てしまうと益々落ち込んだ。町で子連れのママ、テレビコマーシャルでの子どもの笑顔、鮭の産卵シーンやたらこを見ても「私は鮭にも劣る」と自分を責めたりした。年賀状に子どもの写真付きのものが届いたりしたら泣きそうになった。前のブログ『なぜ、年賀状に子どもの写真』に書いた。tateishi-mitsuko.com/blog/%E6%AD%A3%E7%9B%B4%E3%81%AA%E3%81%A4%E3%81%B6%E3%82%84%E3%81%8D/20130507010009.html
だから息子が私の子宮の壁に受精卵としてしがみついていてくれた時も、当然、生理が来なかったが期待を裏切られるのが怖くて受診しなかった。二か月経っていよいよ病院に行った時は超音波で心臓が動いている様子が確認できた。嬉しくて帰りに一人で回転寿司に行き祝ったのを思い出す。
恋愛についても完全な片思いの時「絶対あの人とうまく行きたい」と思い結婚式の様子まで思い浮かべるか、きっぱりと諦めるか選択する勇気がなく1分ごとに針が180度、揺れ動く。
妊娠も恋愛も私はもう50過ぎてしまったので悲しいかな全く関係ないし、幼児教育の世界にいるので王道を行く話に戻そう。子育てする時、異常に子どもに期待する親がいる。中には自分と違う人間なのに「自分が果たせなかった夢を子どもに託す」なんてあほ丸出しなこと考えて子どもにストレスを与えている親もいる。自分とつれあいのDNAしか受け継いでいない我が子に能力以上のものを求めたりするバカ親がいる。王道と言いながら全く逆行しているかもしれないが私は子どもには期待しない方がよいと思っている。“期待しない子育て”だ。期待するから子どもが出来なかった時に落胆する。それがビンビン子どもにも伝わる。(”期待しない子育て”は前のブログに書いたので是非読んでほしい→tateishi-mitsuko.com/blog/%E6%AD%A3%E7%9B%B4%E3%81%AA%E3%81%A4%E3%81%B6%E3%82%84%E3%81%8D/20131213010010.html)
例えば「○○ちゃんだったら出来るはず」と子どもに言葉をかけている親がいる。“はず”という言葉の裏には大きな期待がある。今出来ていない子どもの現実に対して、親の期待通り出来ていない状態を否定していることである。
私はダメな生徒に占い師のように「君なら出来る」と断定的にいう手法も取ることはある。単純な子どもはおだてられているとは思わず、自分に暗示をかけ120%の力を出してクリアしたりする。これを心理学で“ピグマリオン効果(教師期待効果)”と言う。でも人の心を見抜くことに長けている生徒はシレッとした顔をしている。
無用な期待をしないことだ。期待しないから出来た喜びは大きい。この間、ニュースで50代の主婦で「生まれ変わったら今の夫を選びますか?」に対して「選ぶ」と答えた女性はわずか20%であったと言っていた。夫婦だって相手に期待するから「こんな筈ではなかった。選ぶ相手間違えた」と思うのではないだろうか?
デートでレストランに行った時、あれこれ皿に取ってくれたり零れた水をふいてれたりする男性に対して「なんて気の付く優しい人」と目をハートにして結婚したのはいいけれど、気が利かない妻に対してネチネチと「おい!こまめに電気消せよ!」「おい、この埃が目につかないのか!」と言われ続ける人生を送らなくてはいけないかもしれない。
私は超がつくマイナス思考だから自分のことについても期待しない。ただ他の人にはあまりなく私が唯一持っていると自負しているのは「こうしたい」「これを手に入れたい」と思うと何が何でも後先考えず実行してしまう衝動性を持っていることだ。これは期待とか夢とはちっとばかし違う。
また、長いブログになってしまったのでまとめよう。ともかく我が子であっても自分以外のことに期待をしないこと。それが親子ともに幸せになる近道だと思う。
そうは言いながら自分に自信が全くない私は仏壇に手を合わせ、道端で道祖神を見ると手を合わせ、パワースポットに出かけては祈り、教会のごミサにも参列してあれこれ祈っている。でもこれは神に祈っていることであって、地上の人間に期待している訳ではないから「まあ、いいだろう・・・」と勝手に思ったりしている。
又、人のためにならない、結論のないブログになってしまった・・・・と自己肯定感の低い私は呟く。
※写真は上から実家の仏壇、母校の不二聖心の聖堂、自宅の祭壇、お経セット
カテゴリー:正直なつぶやき
コメント(3)
今回のブログ、
私は大いに賛同しマス!
子供とはいえ、親とはち異なるのですから、自分の理想像を押し付けるのは酷というもの!!
そのような期待はせず、子供にはどのように育っていくかを見極めながら、見守るのがいいですネ!
(`へ´)/
先生、今日の写真も笑えました。。今年はまだ1回更新ありますね!!楽しみです。
正月、クリスマス関係なくアップしますよ~!