2014.01.28

子ども扱いしない教え方

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子どもを子ども扱いしないことが私には多々ある。思いを伝えたくて真剣に話していたら結構深い話を子ども達に語っていたりする。

 

先週の授業、教える文字は“ら”だった。ひらがなを教えるとき“外形”と言って全体の形をまず指導してイメージを持たせる。長四角とか長方形と言っても幼児にはわかりにくいからと“ら”だったら冷蔵庫のような形、“く”だったら冷蔵庫よりもっと細い本棚、“へ”だったら平べったい形と教えて「ううん、私ってかなり工夫が出来る先生」と満足している先生は残念ながら上には上の教師がいることを知らない。ありきたりのつまらん教え方!

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だから私は上の上を目指して更にわかり易く「太い人」「普通の人」「ガリガリに痩せている人」と表現したりする。(冷蔵庫うんぬんと変わりばえしないか!)

 

 

 

でも子ども達に語りかけながらふと思った。「“ら”は痩せている文字か?はたまた太っている文字か・・・・」人間だってどこまでがハンサムでどこからハンサムではないか、どこからが馬鹿でどこからが馬鹿ではないか、どこからがデブちょで、どこからが中背中肉で、どこからが痩せているのに明確なライン、数値化さえたものがある訳ではない。

 

 

 

頭がよい、悪いも結構中途半端な表現。地頭の良さとは何だろう?知能指数だけに限ったらIQ70以下は知的障害ありと今はされていて療育手帳が行政から発行されるが、仕事が出来る出来ないなんて知能指数とは殆ど関係ないことは多くの人と一緒に仕事をして痛切に感じている。

実際、私も知能指数を測ったら高くはなかった。「本を書いているくらいだからさぞかしIQ高いんだろう」と誤解している人もいるかもしれないが、文章を書く才能があるかどうかなんてIQとは全く関係なく、単に「人々に訴えたい、喋りたい、吠えたい」というエネルギーが高いかどうかにかかっている。この意欲って仕事していく上てとっても大事なポイント!

 

 

 

話が脱線した・・・・“ら”が痩せている文字と教えるのも私の押しつけ!更に“ら”の一筆目を単に点を打つのではなく、ややそり気味に書くように指導するが「そり気味」なんて子どもにとってはわかりにくい曖昧な言葉。だから“威張った点”と思い込ませるように強引に導いている。

 

 

“ら”の最初のそり気味の点を「どうして威張っているんだろうね、縦線の上にドンとのっているから威張っているんだね」「『俺は縦線に突き刺さっていても何ともない強靭な身体を持っているんだ!』と言って威張っているんだね~」と子ども達に伝える。更に「ね、本当に威張っているよね、そうでしょ!」と畳みかけるように言う。たいていは「うん、威張っている、確かに威張っている」と言い、ちゃんと威張った点を書いてくれる。20年近く毎年“ら”を教えているが今まで誰一人「どうして、それが威張っている点になるのですか?」と質問をしてくる子どもに出会ったことはない。

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さて“ら”の全体像について話を戻そう。私は上の上に上の先生を目指して更に工夫した。下記の写真のように最初に中背中肉のおばさんを描いたら子ども達は「太っている!」と言った。次に太い人を書いたら中背中肉の“ら”を「やっぱり痩せている!」と言い直した。次に細い人を書いたら「やっぱり太っている!」と子ども達は言った。

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でも私から一言「事実は1つだけ。でも比べるものがあると太って見えたり、痩せて見えたりするね。これと同じで自分は自分、だから人と比べて出来る出来ない、可愛い可愛くないと思わないようにするんだよ。」と4・5歳児にコンコンと説明する。いつもとは違う真剣な目で聞いていた。ちゃんとこういうことは幼児でも伝わっているのだ!「どうして隣の○○ちゃんのように出来ないの!」と他人の子どもと比較する親も多いから子どもの心にこのことを残しておきたいと思ったからだ。

 

 

さて、「せ」も教えた。「ね、ここにおじさんが足をピーンと伸ばして座っているね。ここんとこはお尻だよ」とお尻の絵をちゃんと割れ目まで描いた。子ども達は大笑い、収拾がつかない状態になってしまった。だから一言「お尻に割れ目がなかったらどうなるかな?笑うことではないよね」とポツリという私。笑うのを止めた子ども達であった。

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カテゴリー:正直なつぶやき

コメント(3)

  1. 大信田昌宏 より:

    子供に文字を憶えさせるのって苦労が要るんですネェ!
    立石さんの労力、さすがです!!

    (^_^)v

  2. 匿名 より:

    素晴らしい。一言では現せませんが、自分が子供だったらこんな風に教えてもらったら楽しい授業だったろう、ととても思いました(^_^) 型にはまらない子育て、していきたいです。ありがとうございます。

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