2014.06.03
泣き部屋
私の息子は知的障害のある自閉症・・・・もう中学生。13年間育ててきた。
そんな中、「普通に産んであげられなくてごめんね」と自分を責め、情けなくなって泣きはらした時期は少しだけ。2歳で診断を受けた後6ヶ月間だけ・・・・・実際に主治医から「あなたは受け入れ、立ち直りが比較的早い方だ」とはっきりと言われた。
他の子どもと比較して遅れている息子を見て、何とも悲しい、せつない気持ちには何度もなったが、ワアワア泣くことはもうない。
むしろ、その独特の世界観を親として楽しんでいる。
「普通は普通の子しか育てられないけど、私は変わった脳を持っている子どもを育てられて凄い経験が出来ている~!」と子育てに関してはいたって楽天家!
この間、”ママそら”というラジオに出た時も局から「大事な人への手紙を500文字くらいで」と言われて、これを提出した。
ママそらはこちら↓
アナウンサーの河田京子さんがシミジミと読んでくれた~原稿はこれ↓
「息子へ・・・・
なかなか妊娠しなかった38歳の私。だから、あなたが生まれた時は本当に嬉しかった。でもその1年後、障害があると言われました。あなたのせいではなく生んだ私が悪い、私の責任・・・でもはっきり言って嬉しくはなかったです。ごめん・・・
重度の食物アレルギーと知的障害がある自閉症・・・なんでなんで二つも!
育てられない!心中したい!と真剣に思いました。その日を境に母乳をやっている私自身が牛乳・卵・小麦を口に出来ない日々が始まりました。パンもうどんもNG
更に、日々、繰り返される激しい自傷行為とパニックで私の精神はもう限界でした。
生まれて初めてあなたの声を聞いたのが小学校に入学後、他の子どもとは比較はしなかったけどやっぱり一日も早く「ママ」って呼んで欲しかった・・・・
あれから13年経過。大分、私も成長させてもらいました。
そして、あなたがいてくれたからこそ、普通の人か体験出来ない子育てを体験し、料理もするようになり、幼児教育専門家、作家としての書くネタも増えました。だからありがとうね!
これからも色々な情報を私に提供してくれるスポンサーでいてくださいね。
障害児をネタにしている!息子を商売のタネにしている」なんて2ちゃんねるでバッシングされていますが、私はあなたの存在に感謝いっぱい、愛情いっぱいです。こんなお母さんをこれからもよろしくね!」
そんな私でも耐えられないことがあった。今でこそ、出来損ないは出来損ないなりに、凄く成長していて、昔出来なかったことができるようになった。制服のボタンも一人でしめられるようになったし、お風呂で自分の身体を自分で洗えるようになった。
未だにこんな風に猿のように跳び多動は多動なのだか、落ち着いていられる時間も多くなっている。
でも2歳~8歳くらいまでは結構しんどかった。
一番、心にきつかったこと。それは見知らぬ人から「躾のなってない親だ」と怒鳴られること。又、少しだけ仲良くなったママ友から「何でもっときちんと躾をしないの」と嫌味を言われること・・・
そんな出来事の一つ・・・
息子も私もカトリックの洗礼を受けているので日曜日には教会の御ミサに行く。私は17歳の時、息子は0歳5か月の時、洗礼を受けた。
私の行っている教会は“泣き部屋”という部屋があって、小さい子どもが騒いだり、泣いたり、授乳するための便利な部屋がある。以前いた教会にはそんな部屋がなかったので、奇声を発したり多動な息子を連れて教会に行くことが出来ず、教会離れしてしまっていた。けれども転居先の近所の教会には“泣き部屋”があった。
(ミサの時間 1時間じっと座っていることは困難なので、こうして中学生だが泣き部屋にいる)
泣き部屋にも神父様の声がスピーカーから聞こえてくるので堂々と息子を連れて行き、そこでミサに参加することが出来た。
ある親子が泣き部屋にいた。2歳の健常児。2歳でもそんな騒ぐ訳でもなく比較的扱いやすそうな子どもだった。それなのに何故が親子で泣き部屋にいてミサに参加していた。
泣き部屋では息子が小走りに走ったり大声を出したりする。私はそれが許されている部屋だと思っていた。ところが、その親は私に向かってこう怒鳴った。「静かにさせたらどうだ!!何でちゃんと躾けないだあ!!」と・・・・
私は「障害があってなかなかじっとしていられないんです。静かに出来ないんです。ご理解ください・・・・」と返した。
すると「なに?障害?そんなことを理由にするじゃないよ!ちゃんと躾ろよ!」と更に言われた。
心の中で「あなたの子どもは静かに出来るんだから、大人と一緒の大きな部屋に行ったらどうなの!」と叫びたかったが、涙がドンドン出てきてしまって言葉にならなかった。そして、ミサの途中だったが息子を連れて家に帰った。それから教会に行くのが苦痛になった・・・
「キリストの愛とか大きなことを言って、クリスチャンの顔をしてあんたは身近な人間に愛を与えれていないんだよ~障害のある人間に対して愛のかけらもないんだよお~」と言いたかった。けれども勇気がなく言えない私・・・
さて、息子は喘息発作もひどかった。「水泳をすると喘息が治る」と小耳に挟んだのでスイミング教室の体験に連れて行った。その時コーチから言われたこと。「こんな躾の出来ていないお子さんが入会できるわけないでしょ」と・・・・今でもその言葉を発した男性コーチの顔と声をはっきりと覚えている。
その後、様々なスイミングスクールから入会を断れたが、その時の悔しさはこちらに書いてあるので是非見てください。
こちら↓
「私 対 我が子」で悲観したり頭にくることは沢山あるが、号泣することはない。
でも、息子が理解されずに他人から理不尽に叱られること、私が責められることは耐えきれない。今でこそ、障害児なりに落ち着いてはきたので幼児期ほど嫌な思いをすることはなくなったが、昔のことを思い出すと悲しくなる・・・そして、障害を持った親は同じような経験をたくさんして泣いている。
ダウン症児、脳性麻痺の人のように一目見ただけで障害がわからない。普通の顔をしているから「躾の出来ていない子ども」「躾のできない親」として非難される。その言葉がナイフのように突き刺さる・・・
だから・・・・・見た目でわからないから「障害があります。ご理解ください」の愛のワッペンを付けている。
このワッペンの御利益!近所のスーパーのパートの人達がそれまで「どうしてあんなに走り回っているのかしら」と誤解していたが、理解してくれ、息子が脱走しそうになったら引き留めてくれたり、迷子になったら一緒に探してくれたりした。
今でこそスーパー内をダッシュすることはないが、”カゴを見るとどうしても上に積み上げないと気になって仕方がない””納豆がバラなってると嫌で綺麗に並べたい”という衝動で必死になっている息子を許してくれている。
でも、愛のワッペン見ても理解しない人はしてくれない。
そういう時は「理解しない相手が悪い」と無視し、「こっちが悪くはないのだから、自分が無駄な涙を流さないことだ」と思うのでありました。
カテゴリー:正直なつぶやき
今回の記事、胸に突き刺さりマス!
息子さんの事を案じての事なんですネ!!
読んでいる私も涙が出そうになりますヨ!
(T_T)/
あの泣部屋でそんな事が…。
うちの子供たちも完全アウトです…>_<…
私こそが躾が出来ていない親だわ…。
障がいに理解なんぞ全然ありませんでした。啓蒙活動していきます。二次障がいは残念です。