2020.10.02

困った…カマッテちゃん

※シェア自由

※金曜日 更新

 

私はたまにガイドヘルパー(知的障害者 移動支援従業者)の仕事をしている。

 

 

自閉症の小学生と電車に乗ったときのこと

 

 

その子が車内で変な声を出したり、叫んだりすると、席を移動する乗客が多くいた。

 

 

電車内ではスマホを見たい人、居眠りしたい人がいる。

 

 

だから当然の行動だとは思うのだが、その冷たい視線から「世間の理解はまだまだなんだな」とシミジミ感じた。

 

 

■感覚が鈍感になっていく

障害者コミュニティの中にいて自分が鈍感になっている気がする。

 

・意味不明な声を出す

 

・ブツブツ独り言を言う

 

・空中に意味なく指で何か書く

 

・空中を見つめてニヤニヤする

 

など、当たり前の光景になっている。

息子もそんな行動をするので気にも留めていなかったが、世間はそうではなかった。

■対応

さて、電車内の話の続き

 

 

大きな声を出してから「シー、静かにしようね」と注意するのは後の祭りである。

 

 

声を出していない時もあるので、そのときに「静かにしていて、我慢していて立派だね」と褒めるようにしたら…

 

 

気のせいかもしれないが、静かにしている時間が長くなったような気がした。

 

 

■健常児の子育てで

これは障害児に限ったことではない。

 

・散らかしているときに叱るのではなく、片付いているときに褒める、

 

・騒いでいるときに叱るのではなく、静かにしているときもあるのだから、その瞬間を見逃さず褒める

 

 

そうすると叱る回数はグーーーーーンと減る。

Ⓒあべゆみこ

 

 

■正の行動を強化

心理学では「負の行動を強化しないで、正の行動を強化する」と言う。

 

 

・席に座っている、片づけている、静かにしているなどの“正の行動”を褒める。

 

 

・立ち歩く、散らかす、騒ぐなどの“負の行動”は知らんふりするか、公共の交通機関など無視できない場合は、そっと注意する程度にする。

 

 

これを続けていると、負の行動が減っていくように思う。

 

 

■かまってちゃん

かまってほしくて負の行動をする子もいる。

 

 

「良い行動をしてお母さんに褒められることは僕にとってとてつもなくハードルが高い。

 

だったら悪い行動をして、お母さんに叱ってもらい構ってもらおう」としている子だ。

 

 

人は“認めてもらいたい生物”

(インスタがこれだけ流行るのも同じ理由だと思う)

 

それは子どもも同じこと。良いことをしても親が気付いてくれないと、問題行動を起こして叱られる形でもいいから「認めてもらおう」と必死になる。

 

 

どんなに頑張っても努力しても、そのハードルが高すぎるため親の要求通りには出来ない。

 

 

親があてがう物差しは常に最高の理想の子ども像のため追いつくことができず、無視される。

 

 

これを悟ったとき…

 

 

「僕には褒められたり、認められたりする日は永遠に訪れない。だったら、反対に大人が困ることをして自分に関心を寄せよう」

 

(コンビニで購入前のおでんをツンツンしている男も同様)

過去記事

ure.pia.co.jp/articles/-/68244

つまり、「100点に近づくよりも、0点近づく方が手っ取り早い」ことに気が付いてしまう。

 

 

親の気を引くために“負の行動”をしているケースの場合・・・

 

 

それに対して叱る行為は子どもにとっては「悪いことをすれば、親が関わってくれる」ことになり、むしろ願ったり叶ったりなのだ。

 

 

だから、叱れば叱るほど悪い行動は収まるどころか増えていく一方になる。

 

 

 

つまり“負の行動を強化している”状態に陥る。

 

 

こういうときはむしろ、例えばわざとお茶を零す、本を破るなどの行為をしたときは無視

 

 

零さないでお茶を飲んだ、本を破らずに見ているなどの良い行動をしているとき「零さないで運べたね」「本を破っていないね」と認め、褒める形で関わるとよい。

 

 

するとかまってちゃんは「悪い行動(負の行動)をしても関わってもらえない、良い行動(正の行動)をすれば関わってもらえる」と学習し、負の行動は自然消滅する。

 

 

 

■誉める材料のない子ども

私は長年、小学生に学習塾で指導をしていたが、勉強も今一つ、授業態度も悪い、一見どこにも“褒める材料のない子”がいた。

 

 

この子に叱っても行動が改善することはなかった。

 

 

そこで授業中、キョロキョロして集中力がないことを「ちゃんと前を見なさい!」とネチネチ叱るのは止めて…

 

 

「雨なのに休まないで来て、頑張っているね。先生は嬉しいよ」と、出来ていることを見つけて認めるようにした。

 

 

筆箱、ノートなどの忘れ物をしても、そのことには触れず「授業日を忘れずに教室にやってきた」ことだけを褒めた。

 

 

他にも

 

・髪型を褒める

 

・風呂に毎日入っていることを褒める

 

・計算問題答えが全部間違っていても、  数字の書き方を褒める

 

すると、授業態度は次第に改善していった。

 

 

子どもの問題行動、それが「叱られてもいいから、自分だけを見て」という心の叫びからくるものだった場合、叱れば叱るほど事態は悪化するのだ。

 

 

障害のある子でも同じじゃないかな?

 

 

おわり

amzn.asia/d/e1v855q

 

発達障害 自閉症  こだわり パニック グレーゾーン  自閉症スペクトラム 立石美津子

 

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カテゴリー:正直なつぶやき

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