2020.11.20

「皆違っていい」ということを納得させるのは…ムズイ!

※シェア自由

※金曜日 更新

※ブログなのであくまでも私個人の意見です

   気分を害する方は→批判しないで、読まないようにしてください

 

今から20年位前の話

 

 

私が担当していた小学2年生の子、極端に算数が出来なかった。

 

 

この子には問題も1年生の「9+3」などの一桁同士の繰り上がりの問題など易しくし、宿題の量も減らしていた。

 

 

すると他の生徒から「問題も簡単だし、宿題も少ない。立石先生はえこひいきしている!ずるい!」と言われてしまった。

 

 

更に「あの子はバカだ。頭悪い」と他の子達は囁いた。言われた子はその場で周りに気付かれないようにシクシク泣いた。

 

 

机の上の算数プリントが濡れた。

 

 

私は囁いた子を別室へ連れて行き叱った。

 

 

どういう言葉で叱ったか忘れてしまったが…

 

 

「それは言ってはならないことだよ」ともし言っていたとしたら、子ども達は口には出さなくても、ますます、その子のことをバカにしただろう。

 

 

違う課題を与えていたことをうまく説明が出来なかったことだけは記憶している。

 

 

■幼児でも

幼児のクラスでも同様のことが起こった。

 

 

発達障害が疑われる子で、多少落ち着きがなくても「皆と同じ」を強要することなく、立ち歩きを許していたら…

 

 

家に帰って親に「先生はえこひいきしている」とチクる子が出てきてしまった。

 

 

そこで次のように伝えてみた。

 

 

「背が高い子、低い子、走るのが速い子、遅い子、給食をお替りするこしない子。眼鏡をかけている人、いない人、人間はみんな一人一人違います。

 

 

うまくできることと出来ないことがそれぞれあります。

 

 

椅子に座るのが得意な子も苦手な子もいます。

 

 

○○君はじっと座っていることが苦手だけれども走るのが得意です。だから少しだけ立ち歩いてしまっても○○君は走りたいのをグッとこらえて頑張っているのだから、先生は叱っていないのよ。」

 

 

なんだかこじつけかな?

 

 

子ども達は納得したのかな?

 

 

マザーテレサの言葉

 

「できないのではありません。できることが違うだけです」

こう言ったら納得しただろうか。難しい問題だ。ムズイよ~~~

 

 

■合理的配慮はずるいのか

以下は前にも書いたかもしれないが、もう一度書く。

 

過去ブログ

wp.me/p73B8w-4wn

 

 

あるテレビ番組で見た光景。クラスに学習障害児(LD)のA君がいた。

 

 

文字が読めないので、担任はテストの時間はその子だけ教卓の横に座らせ、先生が問題を読み、答えを口頭で聞いて○×を付けていた。

 

 

すると他の児童達から「ずるい!僕も先生の横に座りたい!」と文句が出た。

 

 

困り果てた担任は「この子だけ特別扱いは出来ない。えこひいきになってしまう、それに苛めにあってしまうかもしれない」と感じ、個別対応を諦めた。

 

 

近視の子に眼鏡を禁止して「黒板の字を写しなさい」とは言わない。眼鏡だけでなく黒板の近くの席にする対応をするだろう。

 

 

ところが、発達障害については他の子と同じ学習のさせ方をしてしまうという悪い例だ。

 

 

障害がある人の不当な取扱いを禁止し、個々のニーズに合った合理的配慮の提供を求めることによって、障害による差別を解消しようとする障害者差別解消法がある。

 

 

これに沿って対応しなくてはならないのに、他の児童のクレームに押し切られてしまった担任の先生だった。

 

 

A君はこの経験から「僕は周りに助けを求めてはいけないんだ。何もかも自分の努力でこれからの人生を歩んでいかなくてはならないんだ」と思ったに違いない。

 

 

■これ読める?

学習障害児の見え方の一例

目を細めてみれば何とか「ココロ」の文字が見えるが…(他の児童には普通に見えている)

 

背景と文字の境界が混ざってしまい、行を飛ばしたり、読めなかったする。こんなときはリーデングスリットを使わせればよい。

マルチメデア教科書(音声ソフト)もある。

また、黒板の文字を写せないのならば、タブレットで写真を撮らせればよいのだ。

 

デイジー教科書について

www.dinf.ne.jp/doc/daisy/book/daisytext.html

 

 

 

■合理的配慮はずるいのか?

こんな絵がある。

背が低い子に「背を高くして観戦しなさい!」と言っても無理。踏み台を使えば平等に楽しむことができる。

 

 

勉強も同じで、合理的配慮とは、同じ土俵でチャレンジするためのサポートの形で、この踏み台がリーデングスリットやデイジー教科書、タブレットなのだ。

 

 

共に学ばせながら、ときには健常児と障害児の教育環境を変えたり、違う課題を与えたりするのが本当のインクルーシブ教育ではないのか。

 

 

ただ、他の児童が納得できる説明の仕方を未だに見つけられずにいる。

 

 

参考コラム

【自閉症の息子、運動会で「あいつが入ると負ける」と言われて――インクルーシブ教育について改めて考えたこと】

h-navi.jp/column/article/35027474

 

おわり

amzn.asia/d/e1v855q

 

発達障害 自閉症  こだわり パニック グレーゾーン  自閉症スペクトラム 立石美津子

 

コメント欄は過去に荒らされ、嫌な思いをしましたので閉鎖していま

 

 

 

 

カテゴリー:正直なつぶやき

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