2021.02.07
発達障害の子どもを「通常学級」に入れるとき気を付けること
更新日(金曜日)ではないですが、”灯台”という雑誌に連載している文章をこちらにも載せときます。
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【発達障害の子どもを「通常学級」に入れるとき気を付けること】
知的遅れがない発達障害の子の小学校の進級先を特別支援級にするのか、通常級にするのか悩みます。
通常級は35人に対して担任が1人という配置で教科書に沿って授業が進められていきます。そのような環境では次の3つの力が求められれます。
1. 友達とうまくコミュニケーションがとれるか?
幼稚園、保育園時代はまだ周りの友達も幼児です。“みんなお友達、“みんな仲良し”が通用します。
けれども、小学生になると友達関係が複雑化し、グループを作ったり秘密を持ったりします。
学校生活は勉強だけではありません。成績の面ではなんとかなっても、相手の立場にたったりコミュニケーションがうまくとれなかったりすると仲間外れになることもあります。
2..45分、落ち着いて座っていられるか?
小学校の授業は45分です。これが午後2時、3時まで続きます。つまり、45分間は席に着いて机上での勉強に集中できること、さらに教師の指示に従い、集団行動がとれることが前提となります。
これらができないと、叱られる回数が増え自信を失うこともあるでしょう。
ただ、他の子に危害を加えたり椅子に座っていられず教室を脱走したりするなどの問題行動があった場合は「ここにいるのは窮屈だ、辛い」というSOSなので対応を考えてくれるでしょう。
けれども、おとなしいタイプの子は他の子に迷惑をかける訳ではないので教師にとっては扱いやすい子ども、放置されてしまうこともあります。
前記の状況に陥ったからといって“特別支援学級”という選択は知的遅れがある子どもたちが対象ですから、学力を付けていく上では物足りないこともあります。
■通常級に籍があっても、個別の対応を受けるには
2016年4月に“障害者差別解消法”が施行され、一人ひとりの困りごとに合わせた合理的配慮を行うことが義務化されました。
これにより通常級に籍を置いて通級制度(東京都は特別支援教室)を利用している児童には“個別の指導計画”や“個別の教育支援計画”の作成義務が学校側にあります。
作成にあたって担任とよくコミュニケーションをとり、次のようなことを伝えておきましょう。
・成育歴
・「特別な配慮が必要な子」として保育園、幼稚園担任からの細かい申し送り
・主治医や療育施設からのアドバイスの共有
(発達検査・心理検査の結果を渡す)
・子ども本人がどんなことが苦手で、どんなことが得意か
・子どもが理解しやすい指示の伝え方
・パニックを起こしたときの対処法
・絶対に避けてほしいこと(*急に音楽を鳴らすのではなく事前予告し、小さな音から徐々にボリュームを上げる等)
・どのようなタイプの友達が苦手なのか、どんなタイプの子と馬が合うか
・他の保護者へカミングアウト
・クラスメートへのカミングアウト
皆が嫌煙するPTA役員を引き受け、学校に足を運ぶ機会を設け自然と先生方と会話できる環境を作るのもよい方法だと思います。
子どもが辛い学校生活を送ることのないように親御さんも頑張ることが必要ですね。
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カテゴリー:正直なつぶやき
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